金沢工業大学の指導

金沢工業大学は1965年に設置された私立大学です。
建学の綱領として、人間形成「人間味豊かな研究者、技術者として、確かな道徳心と国際感覚を持った創造的で個性豊かな人材の養成を目指す」、技術革新「確かな基礎学力の育成を基本において創造的応用能力の育成に力を注ぎ、将来の技術革新において柔軟な対応をし、その中核を担うことができる研究者、技術者を育てる」、産学協同「産業界の新しい息吹を前向きに取り入れながら、つねに時代が求めるテーマを積極的に追求し、広く開かれた大学として地域社会に貢献する」ということが掲げられています。

教育付加価値日本一の大学を目指し、大学での指導で入学児と卒業時の力の差が現れることを重要視した大学です。
そのため、大学としては課題が多い方であるということでも知られています。
もちろん、それだけの課題に取り組むことでの成果も大きく就職率の高さには定評があります。

プロジェクトデザイン教育

金沢工業大学は2016年からプロジェクトデザイン教育を軸とした指導へ転換したことが特徴です。
学校の中で世代、分野、文化を超えた共創教育を全学で展開しています。

大学の中では実社会の技術者の関わりを意識して、世代を越えた交流を推進していますし、領域の異なる専門分野や基礎研究製品開発研究といった融合領域を意識して強化をしています。
イノベーションが絶え間なく創出できる環境を整えることによって社会の変化にも対応できる技術者の育成に努めているのです。

また、これから迎えるグローバル社会に向けての取り組みも熱心です。
2020年度までには全授業科目の50パーセントで工学英語を取り入れた授業を実施するよう準備が進んでいます。
また、アジアの学生と多国籍チームを組んで課題解決に取り組むラーニングエクスプレスも実施し、実践的なスキルを身につける教育を実践しています。

イノベーション力をつける指導

金沢工業大学では2011年に国内の大学で初めて「CDIOイニシアチブ」に加入しています。
これは、マサチューセッツ大やスタンフォード大といった世界を代表する100を超える大学や高等教育機関が参加している技術者教育の世界基準です。
CDIOは、Conceive(考えだす)、Design(設計する)、Implement(行動する)、Operate(操作・運営する)の頭文字であり、専門知識を個人や対人スキル、システム開発といったスキルと同時に修得する質の高い技術者教育の実現を目指しています。

プロジェクトデザイン教育を中心にこの取り組みを導入しており、これは技術者教育でさらなる充実したカリキュラム編成をしたものです。
教育を通してグローバルな人材を育成するのに重要とされているイノベーション力を身につけるための実践的な取り組みとなっています。